謝 辞

立身流第二十二代宗家 加藤 紘
初出 雑誌武道 平成28年3月号
(平成28年2月27日発行)
[平成28年4月10日掲載/平成28年4月23日改訂]

 この度の古武道功労章の受章は身に余る光栄であります。関係各位に深く感謝申し上げます。
 私が幼い頃は、剣道など武道が禁止されていた時代でした。父たちが屋内の灯を頼りに深夜、霜の降る庭で行われる稽古を、私は縁側から見学していました。
 思い起こしますと、私の場合、先達や稽古仲間に非常に恵まれていました。
 38年前の第一回古武道演武大会には、第二十代宗家加藤貞雄、第二十一代宗家加藤高、師範長野弘、師範大木邦明、そして次代を担う者として私やその両腕となるべき大庭賢など同年齢の若者三名で参加させて頂きました。今その七名は私一人となりました。
 立身流第十一代宗家逸見柳芳が記した1764年の文書に「其傳ヲ失スルハ感窮」「後世其傳ヲ失ウコトヲ憂イ」などの記載があります。
 五百年の傳系の中枢はまことに細い糸で繋がっています。今回の受章はその細い糸のお蔭です。
 修行研鑽が必要な古流の継承は、今後ますますの困難が予測されます。
その中で、立身流に於ては幹が育ちつつあり、それを支える根や枝葉にも恵まれています。
 私は、立身流という雄大で美しい体系の質を維持充実させながら、かつ、裾野を広げ、後世まで継承されるべく努力する所存です。
 併せて可能な限り古武道界に尽力したいと念じています。
 有難うございました。

2016年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : 立身流総本部